
就職や結婚そして出産、子供の自立などライフステージの変化した時やマイホーム購入時などで家計の支出を見直す時に多くの人が検討する生命保険の見直し。しかし、何をどう見直したらいいのか?誰に相談したら安心なのか?とにかく生命保険のことはよく分からないという人がほとんどではないでしょうか?
実際に保険を見直すときは、保険のプロに相談し自分に合った保険を設計しないといけませんが、どこを見直すべきか、どう見直したらいいのかを自分である程度判断できるように生命保険見直しのポイントを押さておきましょう。
そこでずばり!「これで安心!生命保険見直しに失敗しない4つの重要ポイント」ということで生命保険の見直しで失敗しないためのポイントをご紹介します。
保険見直しの4つのポイントとは?
この記事の目次
①目的を明確にし、目的に合った保険の形に見直そう
質問です。みなさんはなぜ、生命保険に入るんですか?どうして見直すのですか?
「なぜ保険に入るのか? 何のために入るのか? 誰の為に入るのか?」がきちんと明確にして生命保険に入ってる人って実は少ないんです。ここを明確にすることが保険見直しを失敗させないための第1歩です。基礎中の基礎です。家で言う所の基礎部分、土台です。しっかりした土台があるからその上に建つ家に安心して住むことができるんです。
生命保険の見直しもこの土台(目的)をしっかり考えることで、その土台(目的)に合った「保険の形・種類」を決めることができ、豊かな人生を阻害するリスクに備えることができます。
一般的に、生命保険の加入目的は早死にのリスク・病気のリスク・長生きのリスクの3つに分けて考えます。まずこの3つのリスクから自分はどのリスクに対して準備をしたいのかを考えてみてください。それでは一つずつ見ていきましょう。
■早死に(死亡)のリスク=残された家族の為に。
働き盛りの大黒柱の夫あるいは奥様にもしものことがあった時、遺された家族に経済的負担を強いることのないように子供の教育費や家族の生活費、死後の整理費用等を準備しなければなりません。このようにもしもの時に家族が生活するために必要なお金のことを必要保障額と呼び、それぞれの家庭によっ必要保障額の金額は異なります。
このリスクを見直すタイミングとしては、出産などで家族構成に変化があった時などです。
適した保険種類:定期保険、収入保障保険など掛け捨てタイプ。
■病気・ケガのリスク=自分の為に。
予期せぬ時に急に訪れる病気やけが。病気によっては入院や手術が必要であり、退院後も通院しなければいけない時もあります。入院や手術にはお金も掛かりますし、治るまでは会社を休むことになり、傷病手当金等の公的補助があるものの収入は減ります。また、入院中は治療費以外に食費(実費)やテレビ視聴用のカード代、日用品など実費で負担しなければならないものもあります。自営業者の方にとっては入院することで、働けなくなり収入が減ることで死活問題へと発展します。そんな時の為の治療費および収入の補てんとして入院時や手術などによって給付金を受け取ることができる医療保険で準備します。
適した保険種類:終身医療保険、所得補償保険など。
■老後(長生き)のリスク=自分と妻の為に。
健康寿命という言葉をご存知ですか?健康寿命はWHO(世界保健機構)で
「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」
と定義され、この健康寿命は男性が71.19歳、女性が74.21歳(厚生労働省HPより抜粋)となっています。そして、平均余命と健康寿命との差は、日常生活に制限のある「健康ではない期間」を意味します。
たとえば、30歳男性の平均余命は下図のとおり51.21年で81歳まで生きるとなっています。男性の健康寿命が71.19歳なのでその差約10年間は「日常生活に制限のある不健康な状態」であるということです。つまり死を迎えるまでの10年間入院しているか、介護状態であるということです。
公的年金の受給額が下がり、受給年齢の引き上げが検討されている中で、介護状態あるいは入院の期間には生活費とは別に治療費や介護費用が掛かります。悠々自適な老後生活を思い描いていても、現実としてこれらの問題が待ち構えていることを知ったうえで、リタイア後の老後生活費、介護費用、そして死後の整理費用(葬儀費やお墓代、法要費など)の準備を現役時代の収入があるときに準備を始める必要があります。
適した保険種類:終身保険、介護保険、個人年金保険など貯蓄と保障を兼ねた保険タイプ
2.保障金額を見直す
②万が一のときに家族に必要なお金(必要保障額)を計算しよう
家族が生活していくための必要保障額はそれぞれの家庭で準備すべき金額が異なると話しましたが、実際に家族の為に必要な保障額はいくらなのでしょうか?これにはそれぞれの価値観や生活レベル、教育プランなどによって異なってきますが、基本的な考え方は同じです。 実際に保険を見直すときは、きちんとした保険のプロに数字をはじき出してもらう必要がありますが、自分でも簡易的に計算する方法がありますのでお教えします。
モデル:夫(30歳、平均月収:30万円 サラリーマン)
妻(30歳、被扶養者 パート) 子供 1人(5歳)の3人家族のケースで考えてみましょう。
1)まず、毎月の生活費を出します。
ここでは毎月の生活費が住居費、教育費を合わせて25万円とします。
2)生活費が必要な期間でいくら生活費が必要なのか計算する。(子供の教育期間終了までの期間)
大学卒業まで17年(22歳ー5歳)あるので、25万×12ヶ月×17年=5100万円・・・A
3)遺族の収入を計算する
妻の労働収入:年100万円(これまで同様の勤務時間と想定) ・・・①
遺族年金:子供が18歳到達までは年額1,374,600円 ・・・②
18歳以降は年額951,700円・・・③(遺族厚生年金と寡婦加算額の合計)
(①+②)×13年(18歳まで)=30,869,800円・・・④
(①+③)×4年(18歳~22歳まで)=7,806,800円・・・⑤
合計:④+⑤=38,676,600円・・・B
4)遺族が生活に必要な金額から遺族の収入金額を差し引いた金額が最低必要保障額
A-B=5100万円ー3867万6600円=1232万3400円
以上の計算方法で簡易式ですが、家族の為に遺すべき必要な金額が算出できます。(簡易式とはいえこの計算で出た数字が実は現実的な金額です。)
3.「保障期間を見直す」
③いつまで保障を準備したいのかを決めよう
保障期間について注意すべき点が必要な期間より短い期間しか保障していない場合が多いことです。生命保険は、加入時の年齢が高ければ高いほど支払う保険料も高くなります。保障期間が終わった後も保障が必要なとき、新しい保険に加入しようとすると年を取った分だけ高い保険料を払わなくてはならなくなります。
また、主に更新型の保険に多いケースで、更新が10年ごとの場合だと最初の保険料は安いのですが、10年後更新するときに保険料が高くなり、その10年後にはさらに高い保険料を支払わなくてはならなくなります。最初の保険料が安く見えても、結果として他の保険より支払う保険料の総額が高くなってしまうことになります。目先の保険料の安さに騙されている人は、なるべく早いうちに保障期間を必要な長さまで確保できる保険や保険料が加入時から変わらないものに見直しましょう。
4.担当者を見直す
④どの商品に?も重要だが、誰から加入するかが重要!
さぁ、いざ保険の見直しをしよう!と思っても保険商品は数え切れないほどあり、同じタイプの保険でも、保険会社によって保険料だけでなく保障内容まで異なります。自分に合った商品を選ぶことが大切ですが、ここはやはり保険の専門家と一緒に選ぶようにしましょう。最近ではネット生保も増え、手軽にネットで契約できるようになってきましたが、正直なところ保険の素人である皆さんが自分で商品を選んで契約するのはお勧めできません。
海外旅行に馴れてない人が一人で海外へ行きますか?言葉も文化も分からないのに添乗員もなしに海外へ行って、なにか問題が起きた時すべて自分で対処しないといけません。言葉も通じない国で問題なんか起きたらパニックですよね?冷静にかつ的確に対応できますか?保険を使う時も「あなた自身に何かあった時」です、決して何も起きない時に使うものではありません。そんな時にあなたやあなたの家族の代わりに対応してくれる人が担当者です。ですから、何か起きた時に誰よりもすぐに駆け付けてくれる担当者が必要なのです。もし、今のあなたの担当者がコロコロ変わったり、保険の契約以降まったく音沙汰がなくなってるのであれば、少なくともあなたにとって最良のパートナーとは言えません。
保険の見直しの時は、担当者の見直しもするいい機会です。
保険の見直し実行は、保険の専門家と一緒に!
まとめ
ここまで、誰でも保険の見直しで失敗しない為の見直しのポイントをご紹介してきましたが、いかがでしたか?保険の見直しはそんなに難しいことじゃないとお分かりになったと思います。
とはいえ、実際に保険の見直しを実行するときには保険の専門家に相談するのが一番安心で、失敗が少ないです。ただし、相談する相手を間違えると後悔することになりますので、あなた自身がこの人なら信頼できる!この人から保険に入ったら安心!と思える人から保険の見直しをしましょう。